【ImageJ】ImageJマクロを使って共局在解析をする

蛍光プローブを使った画像を取得して、次にやることはなんでしょう?

少し前であれば、写真を提示して緑のプローブのシグナルと赤のプローブのシグナルが重なって黄色になっているから「共局在していますね」で終わりになってもよかったかもしれません。

でも、どの程度「共局在しているのか?」自分の主観的な感覚で提示していては信頼性は失われてしまいます。

そこで必要なのが「定量的な解析」です。緑のプローブのシグナルと赤のプローブのシグナルの強さがどの程度相関しているのか、「数値」で表すことを「共局在解析」と言います。

この記事では、ImageJのマクロを使って簡単な共局在プロットを作ってみます

参考にしたのは、『ImageJで始める生物画像解析』です。

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共局在解析する画像の準備

今回はサンプル画像("hela-cells.tif")を使って「共局在解析」をしていきます。

解析用の画像を準備していきましょう。

ポイントは②の領域の選択の仕方。画像全体を解析したりすると、解析に時間がかかるだけではなく、プロットが多すぎて潰れてしまいます。

適度なサイズ(100ピクセル四方)を選択するようにしましょう。

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共局在解析の方針を決める

今回使っている"hela-cells.tif"は赤色(チャンネル1)がリソソーム、緑色(チャンネル2)が微小管を染めている画像になります。

この両者が共局在しているかどうかを定量的に調べるにはどうしたら良いでしょうか?

共局在している=シグナル(輝度)の強弱が同じである(相関している)

と仮定して、横軸にチャンネル1の輝度を、縦軸にチャンネル2の輝度をプロットした散布図を作ってみましょう。

もし、共局在していたらチャンネル1の輝度が高いところではチャンネル2の輝度も高くなるはずです。

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ImageJマクロで共局在解析用コードを書く

共局在解析の基本的な方針が決まったので、あとはコードを書いていきましょう。

図3の様にひたすらコードを書いていけばOKです。

コードを書くときに気をつけておくと良いのは、かっこを閉じるときには必ず";"を入れること。

インデントに気をつけることです。例えば13行目の"}"は6行目の"{"に対応しているので"for"が始まる位置と同じところに書いています。半角スペース4つ分もしくはTabキーを一回押せばその位置に行きます。

スクリプトの最初の部分は具体的にどんなことをやっているのか?プログラミングをやっている人なら日常的にやっていることですが、マクロを触り始めたばかりの方はよくわからないと思うので解説しておきます。

ここで出てくる"for文"というのは、繰り返し処理をしてくれる関数のことでマクロを使って解析する醍醐味の一つです。

具体的な中身は別記事でご紹介する予定。

実際に組んだマクロを動かしてみる

せっかくマクロを組んだので、動かしてみましょう。

マクロを組んでしまったあとは簡単、"Run"を押すだけで簡単にグラフを描いてくれます。

②のグラフを見ると分布はあまり一致していなく、共局在度合いが低いことが考えられます。

しかし、科学に携わる人ならプロットを見せたところでなんにも意味を持たないと感じるのではないでしょうか?

相関関係を算出して、相関関係を比較することで初めて「共局在している」「共局在していない」が言えるのです。

おまけ:相関係数を算出するには?

グラフを描けたのは良いのですが、このグラフだけではなんの意味も持ちません。

どれくらい共局在しているのか?調べたいですよね。

ImageJには相関係数を計算する機能として、「coloc2」というプラグインが搭載されています。他にも「JACoP」というプラグインもあるそうです。

(相関係数はバックグラウンドの輝度や選択した領域などに左右されやすいという問題点も頭に入れておくと良いかもしれません)

最後に、ImageJに搭載されている共局在解析のプラグインの「coloc2」を使って相関係数を算出してみたいと思います。

図5の結果からピアソンの相関係数は0.27、スピアマンの順位相関係数は0.45ということがわかりました。

相関関係が低いのはグラフから予想できましたが、具体的な数値が出てくるとわかりやすいですね。

 

相関係数に関してはこちらの記事にもまとめています。

少し気になるのが、"Warnings"が出ていること。

「coloc2」の使い方に関してはまた別記事にまとめようと思います。

まとめ ImageJマクロを使って共局在解析

最後にこの記事のまとめです。

  • 共局在を解析するには選択領域は小さい方が良い
  • マクロの「for文」を使えば繰り返し処理が楽になる
  • ImageJマクロで組んだものでは相関係数が算出できない
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